飲食店経営者が真っ先に着手すべき雇用契約書  〜名古屋の社労士飲食店専門ノウハウ提供サイト〜

このページでは、飲食店のアルバイト雇用契約や雇用契約書の書き方についてよくある疑問にお答えします。

 


◎法律では雇用契約書の交付は義務付けられていない。
 法律上、雇用条件(労働条件)を本人に明示することは必要ですが、雇用契約書の交付は義務付けられていません。
雇用契約書の交付が義務付けられていないのは、雇用契約(労働契約)が口約束で成立するからです。
 

 お客様が料理を注文して、店側が料理を提供し、お客さんがお金を払う。これもお客様と店の間に立派な契約が結ばれているのです。社員やアルバイトとの雇用契約も同様で、全て口約束だけで成立します。

 

 口約束だとお客様とのやり取りでも「注文した」「注文していない」「注文したけどやっぱいらない」など色々なトラブルが発生するでしょう。
 従業員とのトラブルは、重大になることも多いので法律では、雇用条件をはっきり本人に伝えること(労働条件の明示)を義務付けています。
 
 契約期間や賃金等の重要項目の明示は、書面で行う必要があります。

ですので、雇用契約書をそのまま交付して、労働条件を明示している飲食店が多いでしょう。

 

 


 

 

◎どんな雇用契約書がトラブルを防ぐか
トラブルを防ぐには、飲食店経営者が雇用契約書のポイントを熟知して、作成することにつきます。
では、ここでは、飲食店の雇用契約書のポイントをピックアップしています。

ちょっと長いですが、参考になると思いますので、ぜひ読んでみてください!!

 

 

◆雇用契約期間
 いつからいつまで働いてもらうかです。これは最初に「いつまで働くか」をしっかり明示することが肝心です。
 「いつまでか」を明示することで、契約期間満了で退職してもらうことも可能になります。
 その一方で、雇用契約期間の途中でクビにすることは、ものすごく難しいので、契約期間は慎重に決めてください。
 
 採用時に「戦力にならなかったら○月末でやめてもらう」とうまく伝える方法をこちらのページで紹介しています。
 また「社会保険に入らなくていい期間の契約」という奥の手もありますのでもご参考に。

 

 雇用契約期間の記入例

 労働契約の期間

2011年12月1日〜2011年2月29日 

 

 

◆契約期間の更新

 パートタイム労働法では、契約期間を定めたアルバイトスタッフの契約の更新の有無を明示する場合があります。

 ほとんどの場合は、更新するかはどうかは本人の働き次第だと思います。

その場合は、「契約期間満了時の業務量」や「勤務態度」など契約を更新の判断基準を明確にする必要があります。

 

契約期間の更新の記入例

契約更新の有無

 1 契約更新の有無

  【更新する場合があり得る ・ 契約の更新はしない ・ その他】

 2 契約更新は次により判断する

 【契約期間満了時の業務量 ・ 勤務成績、態度 ・ 業務遂行能力 ・ 店舗の経営 
  状況 ・ 従事している業務の進捗状況 ・ その他(                )】

 

 

◆就業の場所
 ここはどこで働くかです。店の住所も書いた方がよいでしょう。

就業の場所の記入例

 就業の場所  名古屋駅前店  愛知県名古屋市中村区名駅〇‐〇‐〇 

 


◆従事すべき業務の内容 
 ここは仕事内容です。「接客および調理補助」と記入するのが一般的ですが、「接客、調理、店舗内外の清掃等店舗営業に関連する業務」と記載し仕事の内容をきっちり説明するようにしましょう。この場合に「ゴミ捨ては契約書に書いていない」とか信じられないことを言ってくる方も実際いましたので。

従事すべき業務内容の記入例

 従事すべき業務の内容  接客、調理、店舗内外の清掃等店舗営業に関連する業務 

 

◆始業・終業の時刻、休憩時間等
 労働時間は、シフトによる場合がほとんどだと思います。営業時間が11時から21時の場合は、「10時00分〜22時00分のうち8時間以内(シフトによる)」と書くことが多いでしょう。
休憩時間は、法律通りであれば「6時間超労働で、休憩45分」「8時間超労働で、休憩1時間」となります。

始業・終業の時刻、休憩時間等の記入例

 始業・終業の時刻  10時00分〜22時00分のうち8時間以内(勤務シフトによる)
 休憩時間

 1日の労働時間が6時間を超える場合、45分
 1日の労働時間が8時間を超える場合、60分 

 


◆所定時間外労働
これは残業のことです。所定時間外労働とは、シフトで決めた労働時間を超える労働があるかないかです。
残業が一か月何時間くらいになるか、記載するのがベストです。「残業がこんなにあるなんで思っていなかった」というのはよくあることですので。

 

所定時間外労働の記入例

 所定外時間労働

 【 有  1か月で10時間程度】 

 


◆休日
これは、シフト上の休日のことです。法律では「1週間で1日以上」か「4週間で4日以上」が必要です。

なお、「4週間で4日」の制度を採用するには、就業規則等で定める必要があります。

休日の記入例

 休日          4週間で4日以上(シフトによる) 4週間の起算日は、就業規則〇条(休日)に定める

 


◆休暇
 これは、有給休暇や年末年始休みのことです。飲食店の場合、年中無休で年末年始に店はやっているが従業員を交代で休ませる場合があるでしょう。
この場合「年末年始」と記載するとトラブルになることがあるので、記載する場合は、店舗の業務の都合によって休めない場合があることを記載してください。


休暇の記入例

 休暇  年次有給休暇(入社より継続勤務6か月以上の場合) 

 

 

◆賃金
・時給や諸手当
  目が行く箇所だと思いますが、従業員によって交通費が異なる場合、交通費についてしっかり記載していない店舗をよく見かけます。
  交通費の記載がない場合は「交通費なし」と記載したほうがよいでしょう。

・所定時間外労働、休日又は深夜労働に対して支払われる割増賃金率 
  残業代を定める「所定時間外労働、休日又は深夜労働に対して支払われる割増賃金率」ですが、法律通りの場合は「法定通り」とすることが多いです。

・賃金の支払方法、賃金の締切日・支払日
  これは、銀行振込か現金かです。振込の場合、給料日が銀行の休日の場合は、休日前に繰り下げても、休日後に繰り上げても構いません。
これもどちらか記載したほうがよいでしょう。一般的には、支給日を繰り下げる(早める)ことが多いです。

・昇給
  アルバイトの場合も、記載する必要があります(パートタイマー労働法)。数か月の短い期間の雇用契約の場合は、「なし」とすべきです。
  短期の契約の場合でも「本人の能力により昇給有り」としている場合もありますが、無駄な期待をさせてモチベーションを下げることは、やぶへびです。
  時給を上げる場合は、契約更新時にするのが良いと思います。次回の契約更新時に新たな時給で契約すべきでしょう。

・賞与の有無
  ボーナスがあるかないかです。支給することが決まっていない場合は「なし」とすべきです。

・退職手当
  ほとんどのアルバイトに退職金の支給はないと思います、これもアルバイトでも記載する必要があります。

賃金の記入例

 賃金  時給(850円) 交通費なし  

所定時間外、休日労働または深夜労働に対して支払われる割増賃金率

 法定通り

 所定時間外(100)% 法定時間外(125)%

 法定休日(135)% 法定外休日(100)%

 深夜(25)%

賃金の支払方法  銀行振込
賃金の締切日、賃金の支払日

 賃金締切日 毎月月末  賃金支払日 翌月25日

 ※ただし、支払日が銀行休業日にあたるときは、直前の銀行営業日とする。

昇給

 なし 

賞与

 なし 

退職金

  なし

 

 

◆退職に関する事項
「自己都合退職の場合、退職する30日以上前に届けること」とする場合が多いです。

退職に関する事項の記入例

 退職に関する事項  自己都合退職の場合、退職する30日以上前に届け出ること 

 

 

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