Q13:店長が別の飲食店へ転職するのを止められないか?

A:△ 転職を制限するには、就業規則や個別の合意書に特別の根拠が必要。退職後、同業である飲食店への転職を制限すること(競業避止)は、退職者の職業選択の自由との兼ね合いがあるので簡単にはできず、特別な根拠が必要です。また、就業規則に競業避止の定めをするだけは十分ではなく、退職者との個別の合意書を作成したほうが確実といえます。

飲食店への転職を制限することが裁判等で有効だと判断されるためには、その必要性や退職者の地位や仕事内容が制限するのにふさわしいか、さらに制限する期間や地域は明確か、ほかに制限への代償措置はあるか、という要件が考えられます。

◆必要性・職種
飲食店への転職を制限する目的は、企業秘密の保護が一般的で、レシピなどの企業秘密に接する機会が相当程度ある店長の場合は、その必要性があると考えられます。企業秘密に接することのないアルバイトまで制限することはできません。

◆制限する期間、地域
制限できる期間は、その必要性や代償措置によりケースバイケースですが、1年が限度と考えます。地域に関しては、同県内や隣接県など限定することが多いです。これもケースバイケースで地域は限定しなくてよい裁判例もありますが、有効性には疑問が残ります。

◆代償措置の有無
金銭的な代償措置は重要な要素と考えられ、在職中の機密保持手当や退職金増額があることが望ましいです。裁判例では、本来より少ない退職金では制限への補償としては不十分とされたものがあります。なお、この転職制限(退職後の競業避止)に違反をした場合、裁判例では退職金の不支給・減額、損害賠償請求、競業行為の差止めが争われることが多いです。

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